外国人介護技能実習生を受け入れる寮の留意点(一番大切な設備とは)【動画有り】
こんにちは。
ケアネットワーク協同組合の元木です。
(↑注:実物はこんなにハンサムではありません)
今回は「外国人介護技能実習生を受け入れる寮の留意点(一番大切な設備とは)」に関して取りあげます。
【技能実習生の住居(寮)に関する規定】
技能実習生が入国後の実習期間を過ごす住居に関しては実習受け入れ先(企業)が用意しなければなりません。(アパートなど借家を借り上げた場合、家賃を入居人数で除した金額以内で技能実習生に費用負担させることは可能)
また、面積等も細かく定められており、「技能実習制度 運用要領」から引用すると
【寝室については、床の間・押入を除き、1人当たり4.5㎡以上を確保することとし、個人別の私有物収納設備、室面積の7分の1以上の有効採光面積を有する窓及び採暖の設備を設ける措置を講じていること】
と規定されています。「個室が望ましい」とはされていますが、
実際の運用においては「6畳(約11㎡)程度の居室に実習生2名が寝起きする」
というパターンが多いようです。
【技能実習生の住居(寮)で用意するモノ】
基本的な考え方は「入居して即、生活が可能な状態にする」です。
調理器具や食器や収納家具、寝具、生活家電といった「非消耗品」に加え、ゴミ袋、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、洗剤といった「消耗品」も必要です。(消耗品に関しては入寮当初のみご用意頂き、消耗分は技能実習生が自費で買い足すことになります)
細かい品々に関して公式には規定されてはいませんが、当組合では寮の準備を担当される事業所のスタッフ様に組合独自で作成した準備リストをお渡しした上で
「御自身が生活を始めるとシミュレーションして、その目線で必要だと思うモノは揃えて下さい」
とお願いしています。
【寮における一番大切な設備】
それは無線LANでのインターネット環境(以下 Wi-Fi)です。
現代社会において、日本人にとってもスマートフォン(スマホ)はなくてはならないモノですが、技能実習生にとっては日本人以上に重要度が高いアイテムです。
技能実習生は100%全員がスマホを持参して入国します。慣れない異国である日本で母国の家族や知人、他の事業所の仲間とコミュニケーションを取るライフラインであると同時にゲームや動画、音楽を楽しむ最大の娯楽アイテムです。
技能実習生にとってネット環境が整っていないのは電気・水道が使えないことと同様で大変な苦痛を強いることになります。
のんびりと構えるのでは無く、
必ず初日から利用できるようにご準備願います。
【Wi-Fiの種類と費用負担】
ひとくちに「Wi-Fi」といっても様々な通信形態があります。居室までは固定回線を引き、別途Wi-Fiルーターを使用する方法がありますが、これには引込工事が必要なため、工事不要のモバイルWi-Fiルーターやいわゆる「置くだけWi-Fi」といった選択肢もあります。料金コストや導入までにかかる日数を勘案するとそれぞれに一長一短がありますが、いずれの方式を選ぶにしても、使用可能データ量に関しては必ず「無制限」を選んで頂きたいと思います。
また、Wi-Fi利用に係る費用に関しては、家賃と同様に、総額が上回らない範囲で入居人数で除した金額以内で技能実習生に費用負担させることは可能です。
(ちなみに当組合が2020年に調査した際には約2/3の数の事業所様が技能実習生に実費負担とされていました)
【エピソード】
ここでWi-Fiに関して当組合で実際にあったエピソードを紹介します。
初めて外国人介護技能実習生を受入れる介護事業所様。
入国する数ヶ月前から生活物品の準備リストを渡して備品の準備とWi-Fiの設置をお願いしました。Wi-Fiに関しては固定回線を引き、別途Wi-Fiルーターを使用すると聞いていたので、回線加入の内容を何度も何度も確認させていただいたのですが…
ただ、介護事業所の担当者様が「申し込めば即開通させることができる」ものと思い込まれていたため、いざ実習生が入寮したときにはWi-Fiが使えない状況でした。しかも、開通までは更に1カ月近い期間がかかると判明。急遽、すぐに使えるモバイルルーターを手配してもらう対応を取ってもらいました。
反省点:利用可能となる開通日を具体的に確認。
【最後に】
受け入れに際して準備することは多数ありますし、
特に初めて外国人介護技能実習生を受入れられる事業所様にとっては未知のことばかりで戸惑われることも多いかと思います。
そんなときはとりあえず監理団体になんでもご相談なされることをおすすめします。
今回のblogの解説動画です(画像をクリックしてください)
外国人介護技能実習生を受け入れる寮の留意点(一番大切な設備とは):blog解説
私たちケアネットワーク協同組合は「介護人材に育つ環境づくりのお手伝い」を合い言葉に、これからも組合員事業所様を最大限にバックアップして参ります。
よろしくお願いします。(M)