「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」が改訂
こんにちは。
ケアネットワーク協同組合の元木です。
(↑注:早く梅雨が明けて欲しいと願ってます)
今回は『「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」が改訂』というテーマです。
【外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議】
平成30年7月『一定の専門性・技能を有する新たな外国人材の受入れ及び我が国で生活する外国人との共生社会の実現に向けた環境整備について、関係行政機関の緊密な連携の下、政府一体となって総合的な検討を行う』という趣旨のもと、内閣官房長官と法務大臣を議長に19省庁の大臣・委員長を構成員とする「外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議」が組織されました。
【「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」とは】
上記の「外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議」にて平成30年12月に最初の「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」が策定されました。主な施策は
「外国人材の円滑かつ適正な受入れの促進」
「共生社会実現のための受入れ環境整備」
「留学生の在籍管理の徹底・技能実習制度の更なる適正化」
「留学生等の国内就職等の促進」
の4つです。技能実習制度だけでなく特定技能制度に関しても多くの項目において言及され、
制度の方向性はもちろん制度の具体的な内容に踏み込んだの提言
などが盛り込まれています。
【改訂のあゆみ】
最初の「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」(①)策定以後は、令和元年6月に充実策の「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策の充実について」(②)が加わり、令和元年12月に「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(改訂)」(③)が、令和2年7月に「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(令和2年度改訂)」(④)と、頻繁に拡充、改訂が行われています。そして今般、令和3年6月15日付で「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(令和3年度改訂)」(⑤)という最新の改訂が行われました。
【総合的対応策における新型コロナウイルスの影響】
3年足らずの短い期間で4回に渡って拡充・改訂が行われている「総合的対応策」ですが、ここ数年で大きな変化を与えているのは、やはり、新型コロナウイルス対策に関連する事項です。試しに、それぞれの本文中に含まれる「感染」という単語の数を数えてみると、①~③《令和元年12月まで》では、それぞれ本文中に「2個」しか使われていないのに対して、令和2年7月④では「22個」と激増し、さらに1年後にあたる今回の改訂にあたる⑤では「42個」と更に倍増しており、さながら「総合的感染症対応策」とまでいえるような改訂となっています。
【令和3年度改訂における技能実習制度への特徴的な影響】
今回の改訂で「実習実施者が技能実習生のプライバシーや感染予防に配慮した住環境を確保した場合には、実習実施者に対して、技能実習生の受入れに関する優遇措置を講じる」という文言が組み入れられました。具体的な優遇措置の内容等は不明ですが、近い将来、新しく制度化される可能性が高いといえます。《個人的には、事業所の優良認定の項目の中にこうした住環境要素が加わるのでは…予想します》
【最後に】
外国人材に関わる各種制度はその制度の由来となる法令が複雑に関係しています。法令だけをとっても「法律、政令、府省令、告示、規則、庁令、訓令、通達etc.」と数多くあり、全てを網羅することは困難です。また法令に影響を与える行政が関係する会議からの報告や提言となると、さらに多くなります。もちろん、個人が全てに精通することなど不可能なのですが、今回の「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」のように、ざっと目を通しておくと、
今後のトレンドがつかめる指標となるようなものについては押さえておきたい
ですね。
私たちケアネットワーク協同組合は「介護人材に育つ環境づくりのお手伝い」を合い言葉に、これからも組合員事業所様を最大限にバックアップして参ります。
よろしくお願いします。(M)