2021.09.09

朝日新聞『(社説)介護職員不足 将来見据えた対策を』から考える外国人材活用

こんにちは。 

ケアネットワーク協同組合の元木です。

(↑注:緊急事態宣言の延長は仕方ないですね😭)

今回は「朝日新聞『(社説)介護職員不足 将来見据えた対策を』から考える外国人材活用」というテーマです。

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【朝日新聞が社説で介護職員不足への対応・対策を訴える】

2021年8月30日 朝日新聞が『介護職員不足 将来見据えた対策を』という社説を掲載しました。

記事リンクhttps://www.asahi.com/articles/DA3S15025770.html

本社説を抜粋(『赤文字』)しながら、内容を紹介します。

まず『65歳以上の高齢者数がほぼピークを迎える2040年度には約280万人の介護職員が必要になる――そんな推計を厚生労働省が公表した。』と述べたうえで『将来の需要の増加を見据え、介護人材の確保に、しっかり目を向ける必要がある。』と提言をしています。介護人材の確保に向けた行政の対応には『現場の人手不足は今でも深刻で、政府はこれまでも介護の担い手の待遇改善などに取り組んできた。4月の介護報酬改定では、経験・技能のある職員の賃金を上げる仕組みを使いやすくしたり、介護福祉士や勤続年数の長い職員の割合が高い職場の報酬を手厚くしたりした。』と一定の評価は下しつつも、『より踏み込んで待遇改善を進めるには、制度を抜本的に見直して保険財政の基盤を強化することを考えなければならない。保険料を納める対象を現在の40歳以上から引き下げて制度の担い手を増やすことや、税金投入のあり方など、幅広い議論が求められる。』と一層の待遇改善のために介護保険制度改定や更なる税金投入の検討にも言及しています。ただ、こうしたことは幅広い議論が必要で時間が掛かることなので、『並行して、働きやすい職場になるよう環境改善も進めるべきだ。』としています。社説の最後では『新たに掘り起こした人材に長く働き続けてもらうためにも、働きに見合った賃金などの待遇を提供できるようにするとともに、魅力のある職場環境を整えることが欠かせない。短期で解決すべき問題と、中長期を見据えた検討課題と。政策の時間軸を念頭に置いたうえで、一つ一つの取り組みを着実に進めていかねばならない。』と結んでいます。


【介護の人材不足対策の難しさ】

日本の人口減少に歯止めがかからず、今後さらに進むということは既知の事実です。これは介護に限らず、あらゆる産業において人手不足がこれから深刻化することを意味しており、各方面で様々な方策が模索されています。その一つとして、人工知能(AI)とロボットの活用が挙げられるかと思います。介護業界においても各種センサーを組み合わせた「見守りロボット」などが一部実用化されつつあります(※)。ですが、費用対効果を含めて本格的な普及にはまだ課題が多く残っているのが現状です。介護(や医療、障害福祉、保育)の現場は典型的な労働集約型であり、個別対応が求められる場面や非定型的な業務が多く、人工知能(AI)とロボットの活用の恩恵を受ける部分は限定されると言わざるを得ません。

《※参考》介護ロボット導入活用事例集 2020 – 厚生労働省

ただ、介護現場とは質が異なる、「記録」や「管理」といった事務関連業務の効率化においては当然、積極的に導入を進めるべきかと思います。


【これからの人材確保に向けて】

介護人材不足の解消の具体策として、今回の社説の中でも(政府は)外国人材の受け入れにも前向きだ。と短くしか書かれていませんが、『外国人材の受け入れ』は実際の現場に立ってもらえるという意味では、極めて有効なカードです。また、中長期的に日本の介護業界全体を見た場合、日本人だけに人材を頼って介護現場を支えることは事実上不可能と断言して良いかと思います。「人手は不足しているけど、今のところはなんとかなってるから…」というような理由で外国人材の受け入れになんとなく消極的な事業所の方には、

今からでも結構ですので、ぜひ前向きに検討していただきたい

と思います。


【最後に】

 

当然のことですが、介護人材不足の問題は外国人材の受け入れの「一本足打法」だけで全て解決するわけではありません。給与を含めた待遇改善や働きやすい職場になるような環境改善も同時並行に行う必要があります。ただ、先日の記事『介護職員の離職率が過去最低に 外国人雇用は拡大 ー令和2年度「介護労働実態調査」結果よりー』でも触れました、《令和2年度「介護労働実態調査」》における『外国籍労働者を新たに活用する予定』に関する設問に対して「新たに必要はない」と答えた事業所が “83.6%”も占めているいう結果は少し心配な気はします。


私たちケアネットワーク協同組合は「介護人材に育つ環境づくりのお手伝い」を合い言葉に、これからも組合員事業所様を最大限にバックアップして参ります。

 よろしくお願いします。(M