2021.08.23

技能実習生の寮と寮生活における指導、注意ポイント(その2:巡回時の着目点)【動画有り】

こんにちは。 

ケアネットワーク協同組合の元木です。

(↑注:今日の大阪は久々に青空が長時間、拝めました)

 

さて、今回は『技能実習生の寮と寮生活における指導、注意ポイント(その2:巡回時の着目点)』というテーマで、実際に寮を巡回訪問した際の細かいポイントについて触れます。

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【1カ月で状況が激変】

約1カ月前に記事『実習先への訪問巡回を再開しました!』を掲載しました。当時は新型コロナワクチン接種も徐々に進んで、これから巡回訪問も本格化する…と思われたのですが、その後の現実はデルタ株が猛威をふるい、市中の感染者数は全国的に増加傾向に転じて、現在では再び、巡回訪問はオンラインがほとんどになってしまいました(悲)

ただ、今後収束して、再び訪問が可能になった際の備忘録的な意味も込めて、今回は寮の巡回時に着目すべきイントについてまとめてみたいと思います。


【割れ窓理論】

 

ご存知な方も多いかと思いますが、割れ窓理論とは「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」との考え方から『軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで、凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できるとする環境犯罪学上の理論』です。(Wikipediaより)

『環境犯罪学』とまではいいませんが、外国人材の寮に関しても軽微な乱れが様々な悪影響の下地となり得ますので、巡回訪問時は厭(いと)わずに細かい部分にも注目、指導することが肝要です。


【巡回時の着目ポイント➀:冷蔵庫】

まず、冷蔵庫の中身を見てみましょう。着目すべき点は

・汚れていないか

・キチンと整理整頓されているか

・食材は適量あるか(スカスカになっていないか)

ほとんどの外国人材は自炊が食生活の中心ですが、自炊を支える冷蔵庫の中を見れば、食生活の一端がうかがえます。また、ルームシェアしている場合は個々の食材や飲料がキチンと区別されているかどうかも確認しておきましょう。


【巡回時の着目ポイント②:キッチン周り】

冷蔵庫をチェックした流れでキッチン周りを点検します。着目すべき点は

・シンクが汚れていないか

・生ゴミはキチンと処理されているか

・コンロ周りの汚れ(特に油汚れ)がないか

外国人材の出身国にもよって異なりますが、日本人の家庭料理と比べると食用油の使用量が(かなり)多い傾向にあります。衛生的にもよくありませんが、レンジフード等に油がこびりつくと火事の原因にもなりかねませんので、定期的に掃除するように指導しましょう。


【巡回時の着目ポイント③:風呂とトイレ】

風呂とトイレに関しての着目すべき点は

・汚れていないか

・悪臭はないか

・カビは発生していないか

風呂に関してシャワーを中心に使っている外国人材が多いのですが、そのせいか、浴槽に関して掃除が行き届かない事例が散見されますので注意が必要です。


【巡回時の着目ポイント④:布団(ベッド)】

布団(ベッド)に関しての注目すべき点は

・カビは発生していないか

の1点です。ベッドの場合は比較的マシなのですが、畳の上に布団を敷く場合、部屋によってはあっという間にカビが発生します。注意すべきは夏場よりも冬場で、就眠中の発汗と居室内の水分からくる結露によるカビの発生です。万年床にならないようにすることと、定期的に布団を干すことの指導は必須です。(布団を干せる環境に無い場合は、布団乾燥機も有効)


【最後に】

今回は外国人材の寮で一般的な共通する部分の解説でしたが、実際の巡回訪問では、寮によっていろいろな条件等があるので、もっと注意すべきポイントがたくさん出てくるかと思います。いずれにせよ、『外国人材が、なるべく快適かつ順調に生活や業務を送る事が出来るようにする』という視点を忘れずに指導に当たりたいと思います。


今回のblogの解説動画です(画像をクリックしてください)

技能実習生の寮と寮生活における指導、注意ポイント(その2:巡回時の着目点):blog解説


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