2021.06.30

技能実習生アレコレこぼれ話(実際に起きた寮でのトラブル 編)【動画有り】

こんにちは。 

ケアネットワーク協同組合の元木です。

(↑注:今日で1年の半分が終わることに驚いています)

 

今回は『技能実習生アレコレこぼれ話(実際に起きた寮でのトラブル 編)』というテーマです。


【本当にイロイロあります】

先週の記事《技能実習生アレコレこぼれ話(「えっ!、カナダに行きたいの?」 編)》でも書きましたが、監理団体をやっていると本当にイロイロな経験をします。(少々愚痴っぽくなってしまって申し訳ありません🙇)そんな中でも今回は実習生の寮で、実際に起きたトラブルのいくつかをご紹介します。


【布団の上の動く『線』】

中国地方の某施設は、山と川に囲まれた地域にあります。施設の近くにある寮は地元の一軒家を法人が買い取り、室内を綺麗にリフォームした部屋で、外国人技能実習生は快適に生活していました。

ところが、初夏といわれる季節のある日、実習を終えて寮の自室に戻ったDさんはベッドの白い布団の上に黒い一筋の「線」のようなものがあることに気付きました。最初はなんなのかわからず、ゴミでも落ちているのかと思って凝視していると、その「線」がモゾモゾと動き始めました。思わず悲鳴をあげてしまったDさんですが、寮内にいた他の実習生も悲鳴を聞いて全員集合。なんと「線」と思っていたのは長さ12㎝ほどのムカデだったのです。

コトの経緯を知った法人の理事長様の行動は早かったです。すぐさま対応を指示し、翌日には寮の周囲の雑草は全て刈り取ったうえで、大量のムカデ駆除剤をまきました

これ以後、(今のところ)ムカデはピタリと出現しなくなったそうです。


【ドアを開けたら見知らぬ日本人が立っていた】

Vさんが生活する寮は昔ながらの団地タイプの集合住宅です。寮にはVさん以外に同時に入国した仲間二人との計3人での共同生活で、炊事洗濯は当番制で担当しています。ある日のVさんは洗濯当番で、全自動洗濯機に3人分の洗濯物を入れて普段通りスイッチを入れました。洗濯機が動いている間はもちろん特にすることはないので、真面目なVさんは自分の部屋に戻って日本語の勉強をしていました。どれくらい時間が経ったでしょう、しばらくすると、部屋の玄関ベルの鳴る音に気付きました。来客など滅多に無いので、恐る恐る玄関ドアをあけると、そこには見知らぬ日本人女性が立っていました。女性は慌てた感じの早口でしゃべりかけてきましたが、正直、Vさんには正確には聞き取れませんでした。ただ「水」という単語と女性の慌てる様子から、Vさんも洗濯機に何かあったとピンときて、女性と一緒に洗濯機が置いてある洗面所に行ってみると洗濯機の排水ホースが外れてあたり一面が水浸しの状態でした。Vさんは洗濯機を止めて、事業所の実習責任者に連絡し、すぐに駆け付けた実習責任者が中心になって事態の収拾にあたりました。幸いにも、漏れた水の量は洗濯1回分と限定的で、何より階下の住民の方が寛容だったおかげで、大きなトラブルには発展しませんでした。


【キョーショージュータク?】

女性のフィリピン人実習生4人で共同生活するMさんの寮は大阪市中心部の梅田にも近い戸建て住宅です。利便性はバツグンなのですが、狭小住宅で、隣近所の住宅との外壁との間隔が極めて近くなっています。ある日、この寮のエアコンが故障して修理が必要になりました。修理当日、実習生だけに任せるのは心もとなかったので日本人生活相談員のTさんが修理に立ち会いました。現場作業を見守るTさんに一人の小柄な女性が近づいてきて「あのぉ、あなたはあの外国人女性たちの会社の方ですか?」と尋ねました。Tさんが「そうですが、なにか?」と問い直すと、その女性は「実はねぇ…」と少し口ごもりながらも実習生たちの生活音に関してクレームを話し始めました。曰く

  • 階段を上り下りする音が大きい

  • 居室内のドアの開け閉め音が大きい

  • 4人がタガログ語で話す会話が大きい

Tさんは丁重にお詫びした上で、「今後はご迷惑をおかけしないよう、彼女たちを指導します」と返答すると、女性も納得して去っていきました。Tさんは、お詫びはしたものの、4人が特段大きな生活音を出していたり、大声で喋っているわけでは無いことを確信していました。狭小住宅が密集した立地ゆえに、普通の生活音が騒音になってしまうこと、耳慣れない外国語(タガログ語)が異質に聞こえるため日本人には必要以上に騒音としてとらえられることと理解していました。ただ、近隣住民の方々との関係を友好に保つ意味でも、4人に対しては住宅環境も考慮して今後は音に関して少し気をつけるよう、監理組合の担当者を交えたミーティングで話し合うことにしました。


【最後に】

代表的なトラブルをいくつか挙げましたが、体感的には「水のトラブル」は定期的に起きますね😅 監理団体や事業所としては、受け入れ人数が多くなり、期間が長くなれば、必然的に遭遇するトラブルの数は増加します。起きたトラブルは元に戻すことはできませんが、できるだけ初動を早くしつつ、誠意を持ってトラブル対応に当たりたいと思います


今回のblogの解説動画です(画像をクリックしてください)

技能実習生アレコレこぼれ話(実際に起きた寮でのトラブル 編):blog解説


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