2021.10.25

新型コロナウイルス 現在の世界の感染状況と日本への入国再開の時期

 

こんにちは。 

ケアネットワーク協同組合の元木です。

(↑注:先週から急に寒くなって戸惑っております)

少し更新の間合いが開いてしまい、申し訳ありませんでした。

今回は「新型コロナウイルス 現在の世界の感染状況と日本への入国再開の時期」というテーマです。

関連記事: 新型コロナ禍の外国人介護技能実習の現場を考える


【日本における新規感染者数は急速に減少】

現在まで、日本においては新型コロナウイルスの流行の波は5回を数え、ピーク時には全国における1日の感染者数は25,868人(2021年8月20日)にまで増加しました。しかしながら、9月に入ると、感染者数は急速に減少に転じ、2021年4月に発出された緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置は2021年9月30日をもって全都道府県で解除されました。

直近の新規感染者数は391人(2021年10月19日)でした。

また累計の感染者数は約172万人、死者数は約1.8万人です。(2021年10月20日現在)


【世界の現況】

まずは全世界の新型コロナウイルス新規感染者数の状況を見てみましょう。

直近(2021年10月19日)の感染者数は441,251名で、1月と4月のピーク時の約90万人/日の頃と較べると減少していますが、全体としては減少のスピードはやや鈍化、もしくは再び、増加に転じつつあるようにも見えます。

全世界累計の感染者数は約2.42億人、死者数は約491万人です。(2021年10月20日現在)

次は各国の状況を確認したいと思います。【国によって集計方法・手法・頻度が異なったり、集計機関の信頼性が異なったりなどにバラツキはあるかと思われますが、上記Googleのサイトより引用します。また日付は『2021年10月21日』現在とします】

《アメリカ合衆国 :↘》

2021年1月には新規感染者30万人超/日の1度目のピークを経験したアメリカ。都市単位での強力なロックダウンと積極的なワクチン接種の推進によって、同年6月には5千人/日を切るレベルにまで抑えこみましたが、その後再び増加に転じ、9月には再び30万人超の2度目のピークを迎えました。現在は減少傾向で2021年10月19日時点では8万人強です。ちなみに、新型コロナウイルスによる累計の感染者数(約4,520万人)と死者数(約72.9万人)ともに、現在のところ、アメリカは世界第一位です。

《イギリス:↗》

イギリスでは2021年1月に新規感染者6.8万人超/日の1度目のピークを迎えました。アメリカ同様、強力なロックダウンと積極的なワクチン接種の推進によって、5月には2千人/日を切るレベルまでに抑えこみ、そこから段階的に経済活動を再開させました。ただ、経済活動再開後の感染者数は増加傾向で、つい最近でも新たなピークを迎えるのではないかという観測もありますが、重症者数や死者数が以前と比較すると少ないことから、要望は挙がっていますが、具体的な規制強化の動きは今のところありません。

また累計の感染者数は約854万人、死者数は約13.9万人です。

参考:イギリスでコロナ再拡大 1日当たり5万人超、再規制の要求強まる(毎日新聞)

《インド:↓》

新型コロナウイルスが世界各地で猛威をふるって感染拡大に歯止めがかからない状況に陥ったのは、インドから広がった変異「デルタ株」であるという説が主流です。そのインドではデルタ株の猛威により2021年5月には多数の新規感染者と死者が発生して全世界的に報道されました。ただし、インド国内での「第2波」にあたるこの5月のピークを境に大きなリバウンドもなく、感染者数と死者数は大きく減っています。一時的に全国をロックダウンし、ワクチン接種の推進を行った結果だと言われていますが、衛生状況が先進国と較べると劣るインドにおいて大きなリバウンドも無く収束に向かっている状況を『インドは国家レベルで集団免疫を獲得した』と見る専門家もいます。

インドの累計の感染者数は約3,410万人、死者数は約45.3万人です。

《フィリピン:↘》

フィリピンは弊組合と関わりが深い国ですが、実は世界で一番長くロックダウンを続けている国です。フィリピンではロックダウンのレベルを4段階に分けてエリアごとに設定しており、警戒度の高い順に

ECQ(Enhanced Community Quarantine)

MECQ(Modified Enhanced Community Quarantine)

GCQ(General Community Quarantine)

MGCQ(Modified General Community Quarantine)

と4段階に分けられていて、現在も首都マニラでは、上から2番目のMECQの措置が継続中です。ワクチン接種は先進国ほど進んではおらず、2021年10月時点で必要回数分(ワクチンの種類によって1回or 2回)のワクチンを接種した人は全人口の2割強です。その一方で全国民の3割は「ワクチン接種を希望しない」という世論調査の結果もあります。

フィリピンにおける新規感染者数のピークは2021年9月9日で約2.8万人/日で、それから減少傾向にあります。

累計の感染者数は約273万人、死者数は約4.1万人です。

《ニュージーランド:↑↓↓↑》

新型コロナウイルスの世界的な流行に際して、感染をゼロに抑える「コロナゼロ」戦略を取り、感染者が判明した都市での強力なロックダウンを実施し一定の効果を上げた国の代表がニュージーランドでした。しかしながら、最近になって、変異デルタ株の影響で感染が拡大する状況から、この戦略を見直し、ウイルスとの共生を図る流れを加速させる方針を明らかにしています。

ニュージーランドにおける新規感染者数の今まさにピークの真っ只中で、134人/日です。(2021年10月21日)

累計の感染者数は5,213人、死者数は約28人と、文字通り「桁違い」に低い数字になっています。


【外国人材が日本に入国できるのはいつ?】

外務省のHP『海外渡航・滞在:国際的な人の往来再開に向けた段階的措置について』ですが、直近の更新は『令和3年9月27日』付です。「ビジネストラック、レジデンストラック」に関しても一時停止の措置は継続中で、「原則として海外からの渡航は認めない」という従来からの日本政府の方針に大きな変更はありません。入国再開の公式な目処は全く立っていないというのが現状です。

また、日本国内の新型コロナウイルスの感染状況は収束方向にあるとはいえ、世界に目を向ければ、上記したように、まだ感染拡大傾向にある国もあることから、日本への入国再開に関しては各方面から慎重な意見が寄せられることが予想され、日本政府も現状では積極的に動きにくい状況にあることは間違いありません。

外国人材が日本に入国可能になる時期はまだ遠いと言えるでしょう。


【最後に】

「明けない夜はない」と言われるとおり、入国制限(停止)もいつかは解けるでしょう。しかしながら、今のところ、解除の目処は全く立っていないというのが現状です。ただ、状況が急転直下で変化し、現在 査証を持っている者に関して短期間に限って入国を認めるような施策が採られる可能性もゼロではないので、常に準備だけは怠らないようにしたいものです。


私たちケアネットワーク協同組合は「介護人材に育つ環境づくりのお手伝い」を合い言葉に、これからも組合員事業所様を最大限にバックアップして参ります。

 よろしくお願いします。(M